平谷の流したい
「平谷の流したい」歴史について
平谷の流したいは、毎年7月14日夕刻に、青竹と麦わらを束ねた上に「たいまつ」を立てて大井川へ流す行事。
江戸時代の文政11年(1828年)7月に大洪水が生じた際、疫病の犠牲者の霊を慰めるために水の神「津島神社」に流灯をささげたのが始まりとされる。かつては台座に数人の若衆が乗り、たいまつの火の粉を浴びながら川を下る勇壮さもあったという。
戦時中も中止されることなく続けられ、川根本町指定無形民俗文化財に指定されている。
「平谷の流したい」作り方について
麦わらを編んで土台を作り、青竹で骨格を組みながら「たい」と呼ばれる直径約3メートルほどの台座を作り、その上に青竹の先端部分を短冊状に裂き作った「たいまつ」を立てる。
当日の様子(平成22年7月14日)
あいにくの雨模様の中、瀬平地区の住民約80人と中川根南部小学校4年生12人が午後5時に大井川河川敷に集まった。
参加者は雨がっぱ姿で「たい」を約1時間かけこしらえた。
中川根南部小学校の児童は地域学習として、ここ数年毎年参加しており、地区住民の指導の下「子どもたい」(ミニたい)を製作した。
児童からは「たいまつの火は雨で消えないのか」「たいはどこまで流れるのか」など質問があり地区住民が一つ一つ丁寧に対応していた。
参加者全員が火をともした二基のたいに祈りをささげて洪水犠牲者を慰霊し、炎が燃え盛る「たい」を川に流した。
一同は大井川を流れるたいを遠くまで見送り、今年も災いがないようにと願った。
〔レポート:服部了士〕
問い合わせ先
川根本町教育委員会 社会教育課 電話:0547-58-7080
この記事に関するお問い合わせ先
デジタル推進課 デジタル推進室
〒428-0313 静岡県榛原郡川根本町上長尾627
電話番号:0547-56-2232
ファクス番号:0547-56-2235
お問い合わせはこちらから
更新日:2024年05月08日