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町長室―町長メッセージ―

◆平成24年第2回臨時議会 町長行政報告

 本日は、平成24年第2回臨時議会を開催いたしましたところ、議員全員のご出席をいただきまして誠に有難うございます。
 議員辞職に伴う補欠選挙が行われたことにより、今回の臨時議会開催の運びとなりました。

 このたび、新たに川根本町議会議員になられた皆様、ご当選誠におめでとうございます。心からお慶びを申し上げるものであります。

 地方自治については、憲法第92条に「地方公共団体の組織及び運営に関する法律は、地方自治の本旨に基づいて法律でこれを定める」と規定されております。「地方自治の本旨」とは、「地方自治の本来のあり方」という意味であり、「団体自治」と「住民自治」の2つの要素からなるとされております。「団体自治」とは、国から独立した地域団体を設け、この団体が自己の事務を自己の機関により、その団体の責任において処理することをいい、「住民自治」とは、地域の住民が地域的行政需要を自己の意思に基づき、自己の責任において決定することをいいます。
 憲法第93条第2項では、「地方公共団体の長」と「議会の議員」については、住民が直接これを選挙すると定めております。このように地方自治体は執行機関の長と議事機関である議会の議員をそれぞれ住民が直接選挙で選出する二元代表制をとっており、執行機関と議会は、独立・対等の関係に立ち、相互に緊張関係を保ちながら協力して自治体運営に当たる責任を有しております。
 議会は、執行機関とは独立・対等の関係にあり、議会には、その重要な機能として地方自治体の基本事項を決定(議決)する団体意思の決定機能と、執行機関を監視・評価する機能の2つがあります。

 住民直接選挙により選出された長と議員は、両者とも住民を代表する機関でありますが、長が独任性であるのに対して、議会は複数の代表で構成された合議制の機関であることが特徴であります。したがって、議会はその審議の場に多数の住民の意見を反映させ、審議の過程においてさまざまな意見を出し合い、課題や論点を明らかにしながら合意形成し、政策を決定していくことが期待されています。

 団体意思の決定に関する議会の権限については、地方自治法第96条第1項において、条例の改廃、予算の決定、決算の認定など15項目が明示されておりますが、さらに必要に応じて議会の決定すべき事件を条例で定めることができる旨、規定されており、議会の権限強化のために、その活用を求める声も多くなっていると聞きます。
 執行機関の監視・評価に関する議会の権限については、地方自治法第100条に基づく「100条調査権」や、地方自治法第98条第1項に基づく「検査権」、同条第2項に基づく「監査権」などが制度的に保障されております。また、議員個人の権限として、当該団体行政事務全般について口頭で執行機関の見解を求める「一般質問」が認められており、執行機関を批判・監視する上で重要な機能となっております。

 一方、地方分権の推進によって、地方自治体自主・自律がより一層求められこととなり、議会の政策機能の充実が重要になっております。議会は議案の提案・修正、意見書、決議による議会意見の表明など政策決定における大きな権限を有しておりますが、いずれも議員同士の議論が不可欠であります。合議体である議会では、議員同士で大いに議論することによって地域の課題や民意の確認がなされ、これらの多様な意見を調整しながら合意形成にいたることで、より多くの住民が納得できる政策を形成することができるのです。

 このように、議会と執行機関は、立場の違い、権限の違いはありますが町民の皆様の期待に応えていく責任を持っております。そういう意味で、お互いに緊張関係を保ちながらも、相互に手を携えあって川根本町の経営にあたっていきたいものだと考えております。
 是非とも、議会の皆様のご指導とご協力をお願いするものであります。

 本日は、専決処分した3件について承認を求めるものであります。ご審議のほどよろしくお願い申し上げまして、簡単ではありますが、行政報告にかえさせていただきます。

平成24年4月26日
川根本町長 佐藤公敏





◆平成24年度 年度始めの式 佐藤公敏町長訓示
※4月2日に行われた「平成24年度 川根本町役場 年度始めの式」において職員に対する町長訓示の要旨


平成24年度を迎え、新規採用職員並びに静岡県からの交流職員の4名が加わりました。一日も早く業務や地域に慣れ、頑張ってください。

行政改革を進めていく上で、職員数は減っていきますが、業務は多様化しております。
サービスの維持向上のためには、今まで以上に1人の負担が増えてきますが、ルーチンワークはその日のうちに処理し、創造的な仕事に時間を割けるよう工夫して取り組んでください。

最近、「ホスピタリティー」とか「おもてなし」という言葉が同じような意味で使われています。最近ある雑誌を見ていましたら、根本的には違うと書かれていました。
「ホスピタリティー」は神様から人間に与える施しであり、「おもてなし」は、人間が神様に捧げるサービスであります。日本では、粗末なものでも心を込めて喜ばれるように準備し、もてなす、ここに日本人の「おもてなし」の精神があると思います。「ホスピタリティー」が上から下への行為とすると「おもてなし」は下から上への行為であると言えます。是非、この「おもてなし」の精神で住民サービス等の業務に励んでいただきたい。
町の活力は人の数によって決まります。本年度は、空き家対策をはじめとした定住対策に力を入れるとともに様々な施策の展開による交流人口の増加を目指していきたい。そのためにもこの「おもてなし」の心が重要であります。

昨年度は、住民投票が行われ、住民の皆さんの町政への関心も高まっています。
住民投票の結果を真摯に受け止め、皆さんと協力し、頑張っていきましょう。




◆平成24年第1回定例会 町長行政報告

本日は、平成24年第1回定例会の開催をお願いいたしましたところ、ご多用中にもかかわらずご出席をいただきまして誠にありがとうございます。1月18日に町長解職および町議会の解散を求める本請求がなされたことにより、本町選挙管理委員会は2月27日を告示日とし、3月18日を投票日とすることに決定しました。この投票結果によっては4月にも選挙が行われるという状況の中で、4名の議員が辞職するという事態となりました。
このような異例の事態が続く中で、本定例会を迎えることになりましたが、3月定例会は総合計画、平成24年度予算と、それに関わる重要事件の審議がございますので、熱心かつ慎重なご審議をお願いするものであります。

わが国経済の状況は、昨年3月の東日本大震災の影響を受けて、依然として厳しい状況が続く中で、各種の政策効果などを背景に、景気の緩やかな持ち直し傾向が続くことが期待されているものの、欧州の政府債務危機が、金融システムに対する懸念につながっていることや、金融資本市場に影響を及ぼしていることなどにより、海外景気が下振れし、わが国の景気が下押しされるリスクが存在しております。また、電力供給の制約や原子力災害の影響、さらにはデフレの影響、雇用調整の悪化懸念が依然として残っていることにも注意が必要であります。
政府は、大震災からの復興に全力を尽くすとともに欧州政府債務危機などによる先行きリスクを踏まえ、景気の下振れ回避に万全を期するとした上で、デフレ脱却に断固として取り組み、全力を挙げて円高とデフレの悪循環を防ぐとしております。
このため「円高への総合的対応策」および平成23年度第3次、第4次補正予算を迅速に実行するとともに、平成24年度予算および関連法案の早期成立に努めるとし、1月24日には「平成24年度の経済見通しと経済財政運営の基本的態度」を閣議決しました。また、政府は日本銀行と一体となって、速やかに安定的な物価上昇を目指すとし、デフレ脱却に向け日本銀行に対して政府との緊密な情報交換・連携のもと、適切かつ果断な金融政策運営を期待するとしておりましたが、これと呼応するかのように、日本銀行は2月14日「中長期的な物価安定のめど」を示し、当面消費者物価の前年比上昇率1%を目指して、それが見通せるようになるまで実質的なゼロ金利政策と金融資産買い入れ等の措置により、強力な金融緩和を推進していくことを決定し、資産買い入れ等の資金を55兆円程度から65兆円程度と10兆円程度増額することとしました。予期せぬタイミングでの政策発動であったため、いろいろ憶測する向きもありましたが、日銀がさらなる緩和政策に積極的な姿勢を示したことを評価する声が多かったようです。
1月24日には第180回通常国会が開幕しております。平成23年度第4次補正予算については2月8日に可決成立しましたが、平成24年度予算に続き、野田政権が最大の課題とする消費税増税と社会保障の一体改革などの審議を控え、野党は衆議院解散に追い込もうと対決姿勢を強め、与党内にも消費税増税に慎重なグループがあるなど波乱含みの展開が予想される中、橋下大阪市長や石原東京都知事を中心とした新党構想が浮上するなど、大きな政界再編の流れにつながっていく可能性も出てきております。
国外においても、本年は世界の主要国のリーダーが交代か改選の時期を迎えております。アメリカ、ロシア、フランス、韓国で大統領選挙が行われ、中国では新しい総書記が選ばれます。このような中で、この5年間で6人の首相が変わったわが国はどうなるのか、これからの動きが注目されるところであります。

国立社会保障・人口問題研究所は、1月30日「日本の将来推計人口」を公表しました。「将来推計人口」は、概ね5年ごとに、国勢調査や人口動態統計のデータをもとに、将来の出生や死亡を仮定して推計するもので、将来の人口構成がどう推移するかの見通しを立て、年金や介護、医療など社会保障政策の基礎資料とするものですが、これによると、2060年の人口が8674万人となり、2010年(平成22年)の1億2806万人に比べ、50年間で4、132万人、32.3%減少することになります。50年後には総人口が現在の約3分の2にまで落ち込み、65歳以上の高齢者が3464万人で全体の39.9%、現役世代は4418万人で50.9%、子ども世代は791万人で9.1%という超少子高齢社会の到来を予測しております。
2005年(平成17年)には、女性1人が生涯に産む子どもの推定人数を示す「合計特殊出生率」が過去最低の1.26を記録しましたが、その後晩婚化が進む中で30代後半の団塊ジュニアを中心として出生数の増加や第2子以上の増加などにより、2010年には1.39にまで上昇を示したことなど、ここ数年間増加傾向にはありますが、既に高齢化率が40%を超え、出生率も非常に低い川根本町の現状を考えると、子どもを産み育てやすい社会づくりに関する施策を他の施策に優先して実施していく必要を強く感じるものであります。

わが国に限らず、世界各国が政治・経済ともに未知の領域に入り、方向性を見いだせない状況にあります。わが国では、昨年の3.11「東日本大震災」からの復興の見通しすら立っていない状況の中で、首都直下型地震、東海地震、3連動地震の発生確立が何%だとか、富士山噴火の可能性が高まっているなど新たな自然災害の危険が報道されたり、人口減少、少子高齢化の深刻化、年金財政の破綻など先行きの暗い話題ばかりが取りざたされ国民の不安をあおっております。

このような状況の中で、川根本町では「第1次総合計画」がスタートして5年が経過し、前期基本計画期間が終了することから、基本構想の見直しと基本計画の策定を進めてきました。このほど、計画案がまとまり、川根本町総合計画審議会澤口会長から答申をいただきました。澤口会長からは、計画の趣旨内容を広く町民に周知するとともに十分な理解と協力を得られるように努めること、総合計画の進捗状況を常に把握し、定期的に公表するとともに多くの町民の声が反映できる体制づくりに努めること、国の動向、社会情勢、地域事情等を十分見極めたうえで効果的かつ着実な事業実施に努めること、地域全体が停滞する中、行政を見る町民の目が厳しさを増しているので町民の期待に応えられるよう真剣に取り組んでいただきたい、また職員が意欲を持って前向きに業務に取り組める体制づくりに努めてほしいとのお言葉をいただきました。総合計画審議会員の皆様をはじめ、ワークショップ、子ども会議、パブリックコメントなどご意見やご提言をお寄せいただいた皆様に心からお礼を申し上げるものであります。この第1次総合計画基本構想の変更および基本計画の策定については本議会でご審議をいただくことになります。

中長期的展望に立った総合計画の実現に向けて、これから後半の5年に入っていくわけですが、平成24年度一般会計予算は、55億1300万円、前年度と比べ1億3200万円、率にして2.3%の減額となる予算を編成させていただきました。
平成20年度からの国の経済対策に係る地域活性化関連の補正予算による道路など生活環境整備や学校など教育環境整備に始まって、23年度には分権時代を迎え、ますます重要視される地域コミュニティーの強化を図るため、住民による地域づくりへの支援や地域の要望に応えるような住民生活に直結した身近な事業に重点を置いた事業展開を行ってきました。また保健・医療・福祉など住民生活の安全・安心に直接結びつくような施策の充実にも力を入れてきました。
平成24年度は東日本大震災や河川災害等を教訓に従来の住民の生活環境の向上に加え、災害対策に重点を置いた予算を編成しました。
主には、東海地震や集中豪雨等の自然災害への防災対策、健康で明るく過ごすための保健・医療・福祉施策の充実による「安全・安心のまちづくり」、農林業と商工観光業の連携による地域活性化、恵まれた自然や人的資源を活かした施策の展開による「元気で活力に向けたまちづくり」、地域間交流の促進や地域づくり活動への支援による「住民が夢を持って明るく前向きに取り組めるまちづくり」の3つを柱としました。

まず、1つ目の柱としては、昨年の3.11「東日本大震災」、台風12号、15号などから得られた教訓をもとに、東海地震や豪雨など自然災害への防災対策や健康で明るく暮らすための保健・医療・福祉施策のさらなる充実を図り、より「安全で安心のまちづくり」を目指します。災害に強いまちづくりでは、予想される東海地震や豪雨災害など大規模災害に備えて施設整備や予防対策を進め、災害時の被災リスクを少しでも軽減できるように努めます。主な事業としては、古い基準で建てられた町内12の集会所の耐震補強工事、戸別受信機未設置の1、400世帯に防災ラジオの配備、備蓄用倉庫未設置地区への倉庫15棟の設置や防災資器材整備の補助、災害時に避難所となる町内小中学校体育館への非常用照明(発電機設置等)の整備、大井川の浸水や土砂災害警戒区域などを示すハザードマップの作成などを進めます。
災害時には孤立が懸念されるところから、急傾斜地等の防護対策を図るとともに町道や林道など道路の整備改修を進めます。また青部バイパスや富士城バイパス、上長尾バイパス、川根寸又峡線など国道・県道整備など命の道としての道路の早期開通、改良などの要望に努めていかなければなりません。
さらに住民の安心とともに生活の諸便宜の向上を図るため町営バスやスクールバスの運行、外出支援サービス事業など「足の確保」を図ってまいります。また、地域の公共交通機関としての大井川鐵道との連携もさらに強めていく必要があると考えます。
だれもが、安心して暮らせるふるさとづくりを目指すには、乳児から高齢者まで健やかに暮らせる環境の整備を図ることが必要となります。川根本町の子どもたちが、将来に大きな夢を持って、生き生きと輝きながら育っていただくため、子育て支援センターや放課後子ども教室などの運営、私立保育園運営支援、私立幼稚園運営支援、結婚祝い金・出産祝い金支給事業などのほか、各種保健事業や医療費助成など子育て環境の充実を図り、子育てを応援するまちづくりに努めます。
また、高齢化が進む中で、健康的な生活を送ることは安全・安心のまちづくりにとって極めて重要でありますので、各種疾病に対する予防接種費用の助成や各種健康診断事業の充実に努めたいと考えます。今後とも医師の確保に努めるとともに、長期的な視点にたっての医療体制の整備・構築を考える時期に来ていると思われますので、「ふじのくにネットワーク」などにより総合病院等と町内診療所が相互に連携を図りながら、住民も安心、医師も安心して取り組める「川根本町の医療体制」を検討していく必要があると考えます。

2つ目の柱は、農林業と商工観光業の連携による地域経済の活性化、恵まれた自然環境や人的資源を活かした施策の展開による「元気で活力に満ちたまちづくり」であります。林業や茶業の低迷が続き、担い手の高齢化も顕著になる中で、農林業の振興は町の活性化という面からは勿論、農林業の持つ多面的な機能の発揮・維持のためにも極めて重要であります。
茶業振興対策としては、川根茶のブランド力の維持・強化、安全・安心のお茶づくり、地域の情報発信と販路拡大のための支援などを行います。具体的には、茶の改植、省力化のための機械導入、緑茶加工施設整備、作業道整備など茶業生産基盤整備への補助と流通面からお茶の販路拡大策を目指す「市場開拓調査研究事業」を進めます。
また、近年耕作放棄地が増加傾向にありますので、農業生産基盤としての農地の維持、ふるさと景観の維持、国土の保全などという点からも耕作放棄地対策に取り組んでまいります。ユズの植栽などお茶との複合作目の導入等についての支援、調査研究なども進めます。
商工業や観光業の振興も大きな課題であります。商業環境は、島田市ほか近隣都市周辺地域に大型駐車場を有する大型量販店が立地し、道路事情が改善されるに伴って購買力の流出が進み、建設業関係は公共事業費の削減や住宅着工件数が大幅に落ち込み、製造業も空洞化や円高等の影響を受け、観光関連事業も入込み客数の回復が見られないなど、産業界はいずれも厳しい状況にありますが、農・林・商・工・観が連携して、6次産業化を目指す中で活性化を図っていきたいと考えます。
町の活性化は人口の多寡によって決まります。定住促進策は町としてまず進めなくてはならない施策であります。今日まで亡くなる人や転出する人の数が多く、新たに転入し、定住する人の数が表面に出にくかった感もありますが、ここ10年・20年の間に町内に移住された人の数も決して少なくありません。このように川根本町を好きになって来てくださる人も結構いらっしゃいます。ちゃっきり娘として、あるいは緑の協力隊として川根本町での暮らしを体験する人、千年の学校や川根茶塾などで川根本町を知ろうとする人もいらっしゃいます。これらの人々の意見も伺いながら今後本町への定住促進を図ることは大きな意味があると思われます。このようなことから、「空き家バンク」の開設や「空き家改修補助制度」のスタートなどにより定住促進を図っていきたいと考えます。
また、交流人口の増加を図るには、川根本町へのアクセスを改良することが大切であり、そのためには道路整備を促進することや大井川鐵道との連携・協力が必要になります。
富士山静岡空港が既に開港し、4月には新東名が供用開始となり、島田金谷バイパスの4車線化が計画され、金谷駅の改修工事もあるやに聞く中で、島田市は大井川流域における中心的な交流拠点都市を目指すとし、大井川を軸とした地域づくりを重要視し、野守の池をイルミネーション・スポットとし、川根温泉宿泊施設の建設を進めようとしております。島田市への集客力が高まることが予測されることから、島田市をはじめとする流域市町との連携を深めながら、島田市から川根筋を経由して奥大井へ誘うための戦略展開が必要となります。川根筋を単なる通過点としてではなく、「グルメやショッピングなど川根の魅力をまるごと満喫できるようなエリア」、「都市住民とふれあい、交流し、相互理解を深めるようなエリア」として、大井川筋の街道整備を進め、宿泊基地として寸又峡温泉、千頭温泉、接岨峡温泉、もりのくになどの再整備を図っていくことが必要となります。そのために、中長期的な展望に立ちながらも、できることから取り組める行動計画を盛り込んだ観光振興計画の策定を進めます。昨年、島田市と共催した「SLフェスタ」についても、本年度も継続して行います。大井川流域の広域連携は、大井川沿線や周辺地域の水源地域への理解や協力を求める上でも、川根本町の元気を再生させるためにも重要なポイントであると考えます。島田市とは、旅行代理店を招いてのファムトリップ等も行いましたが、引き続き今年度も行うとともに、大井川筋の観光振興について連携を深めていきたいと考えます。

3つ目の柱は、地域間交流の促進と、住民が取り組む地域づくり活動等への支援によって「住民が夢を持って明るく前向きに取り組めるまちづくり」を目指します。
まちづくりには、何よりもそれを担う人材の育成が大切であります。学校教育から生涯学習まで、成長の過程でさまざまな教育や学習の機会が得られるような環境をつくる必要があります。学校教育の面では近年教育施設や教育資器材の整備はある程度進めてきましたが、児童・生徒数の減少により複式教育を取り入れている小学校や中学生の部活動などに支障を来たしている例が見られ、現場の先生方や保護者の皆様には心配される向きもあろうと思います。川根本町における学校教育のあり方を保護者の皆様や地域の皆様とともに検討する必要を感じております。生涯学習の面からは、地域で取り組む生涯学習によりコミュニティー活動やまちづくりなどに成果も現れてきておりますので、今後とも推進していきたいと考えております。
地域間交流の面では、川勝知事からお話のあった中国龍泉市との友好都市推進事業や中学生の海外研修事業など国際的な交流から大井川を軸とした観光振興を目指した連携、水資源や河川環境などを通じての流域連携、海の子・山の子の交流など近隣市町との連携、地域内のさまざまな交流・連携などを通して相互理解を深めるとともに、あらゆる場面で活躍できる人材を育て、住民が将来に夢を持てるまちづくりを進めていきたいと考えます。
また、本年8月に開催されるロンドンオリンピックには、カヌースプリント競技において大村朱澄選手が出場することになりました。オリンピックというアスリートにとって最高の舞台への出場ということで、大村選手を称揚し、激励するとともに、世界に肩を並べ頑張れる人材を育てるという観点からの支援事業を行います。
川根本町には、山のこと、お茶のこと、その他趣味などいろいろな分野で達人としての技や知恵を持った方もいらっしゃいますのでこのような人たちが活躍できる場をつくるためにもマイスター制度を機能させていきたいと考えます。

以上のように、3つを柱として予算編成を行いました。
国民健康保険事業など6つの特別会計を合わせた総額は79億7720万円と、前年度対比2億6070万円、3.3%の減額となりました。
今回の定例会では、総合計画1件、条例改正9件、駿遠学園管理組合規約変更1件、公の施設の指定管理6件、補正予算6件、24年度予算7件の、計30件であります。
ご審議のほどよろしくお願い申し上げて、行政報告とさせていただきます。

平成24年3月2日
川根本町長 佐藤 公敏






◆平成24年川根本町議会第1回臨時会 町長行政報告

本日は、平成24年第1回臨時会の開催をお願いいたしましたところ、ご多用の折にも拘わりませず、ご出席をいただきまことにありがとうございます。

1月24日、第180回通常国会が開幕いたしました。会期は6月21日までの150日間となっております。平成23年度第4次補正予算と平成24年度当初予算に続き、野田政権が最大の課題とする消費税増税を含む社会保障と税の一体改革などの審議が控えておりますが、野党も衆議院解散に追い込もうと対決姿勢を強める中、与党内にも消費税増税に慎重な姿勢を示すグループがあるなど、波乱含みの展開が予想されております。

川勝知事は、1月23日の定例記者会見において、東日本大震災を踏まえた東海地震の第4次被害想定について、これまで国の被害想定を受けて、県版を策定するとの方針でおりましたが、県内の市1町から迅速な対応を求める声もあり、前倒しして平成25年6月までに策定、公表することを明らかにいたしました。
国は、今年3月か4月に、東海、東南海、南海の3連動によるマグニチュード9の地震の地震動や津波高の推計値を発表、6月ごろに直接的な被害、秋ごろには経済的被害の推計値を公表し、平成24年度末に対策をまとめる予定となっておりますが、県はこの推計値を参考に本県の地震動・津波高を検討して8月ごろに公表、さらに平成25年6月を目処に県防災会議において第4次被害想定と新地震防災対策アクションプログラムを確定させるとしております。中部電力浜岡原発の事故や、地震に連動して富士山が噴火した場合の被害想定も盛り込む考えで、来月にもプロジェクトチームを立ち上げ、策定作業に入るとしております。いつ発生しても不思議ではないとさえいわれる東海地震、3連動地震への対応は今後の防災対策、町づくりを考える上で大きな課題となるものであります。

去る1月20日、町長解職及び町議会解散を求める本請求がなされました。これに伴い3月18日に住民投票、住民投票で可決の場合40日以内に選挙が行われることになります。

本日は町長解職と町議会解散請求の是非を問う住民投票に係る補正予算についてご審議をお願いするものです。ご審議のほどよろしくお願い申し上げまして、行政報告に代えさせていただきます。

平成24年1月27日
川根本町長 佐藤 公敏






◆平成24年成人式 町長式辞

平成24年川根本町成人式を開催するにあたり、一言ご挨拶を申し上げます。
輝かしい新春を迎え、本日晴れて成人式を迎えられました89名の皆様、ご成人まことにおめでとうございます。
そして、皆様をここまで立派に育て上げられました、ご両親をはじめ、ご家族の皆様に対しましては、心からお祝いを申し上げるとともに、深く敬意を表したいと思います。
また、来賓の皆様におかれましては、公私共にご多用の中、ご臨席を賜り、新成人を励まし、祝っていただきますことに厚くお礼を申し上げるものであります。

さて、本日新成人となられました皆様は、平成3年4月2日から平成4年4月1日の間にお生まれになった方々であります。当時を振り返ってみますと、1980年代終盤から数年間にかけてわが国で起こったバブル景気が崩壊して、その後「失われた10年」とか「20年」といわれる時代に突入していったのが平成3年であります。
その年のヒット商品を見ますと、カルピスウォーターのほか、NTTの小型携帯電話ムーバ、マイクロソフト社のMSウインドウズ3.0が発売され好調な売れ行きを示すなどIT時代の到来を感じさせた年ともなっております。
皆様が育った20年間は、戦後目まぐるしい勢いで成長してきたわが国の経済が急速に減速し、政治的にも混迷を深めていく20年でありました。国際的にもソ連の解体によって米ソ二極の冷戦構造体制が崩れ、アメリカの一極支配からグローバリズムが幅を利かせるようになりましたが、アメリカ経済も変調を来たし、リージョナリズム、ローカリズムが台頭するなど世界も混迷の度を深めております。

このような中で、昨年の3・11(東日本大震災)が発生しました。人が、車が、建物が、街ごと大津波に飲み込まれ、福島第一原子力発電所の爆発事故が起こりました。被災地には未だに瓦礫が残り、復興への道は厳しい状況にあります。一日も早い復興を心よりお祈りするものであります。
この大震災によって、日本人は人と人とのつながり、「絆」の大切さを再認識いたしました。
考えてみればわが国は、北東から南西に向けて弓なりにつながる火山列島であり、中央部は山脈が走り、川は急流、しかも台風の通り道に当たります。このようなことから、古来より幾多の地震、洪水、土砂崩壊等自然災害を経験してまいりました。これらを繰り返し経験する中で、日本人特有の自然観、宗教観、無常観といったようなものが育まれてきたのでありますが、今回の震災は私たちにもう一度自然と向き合うことの大切さを教えてくれているような気がいたします。自然と向き合えというのは、その自然によって育まれた地域の暮らしと文化を見直せということにつながると考えております。

皆様方は、晴れて大人の仲間入りをされ、法律的にも成人としての権利を与えられることになりましたが、同時に、責任や義務を負わされることにもなりました。自らの判断と行動に、社会人として果たすべき責任と義務を求められることになったのであります。これからは、今日のよき日を人生の飛躍の節目とされ、家族や隣人、地域社会、国家に対して、皆様ご自身が、社会人として、どのような役割を果たそうとされるのか、何がしたいのかということを、しっかり考えたうえで、行動していただきたいと思います。

川根本町は、日本全体が人口減少時代を迎えた中で、少子高齢化が進み、町の産業の担い手も高齢化し、後継者難から森林や農地の荒廃も進み、廃業を余儀なくされる商工業者も増えております。このような厳しい中ではありますが、次の世代にたすきをつなぐべく生き抜いていかなければなりません。
現在地域主権が叫ばれておりますが、地域主権とは、地域の課題は地域自らの力で解決していくという強固な意志を持って、町民の皆様の知恵と工夫を結集し、周辺地域との広域的な連携を深めながら、地域の風土に根ざした歴史、産業、風俗文化、人情など持ち味を活かして、地域自らのカで活力ある地域を創っていくことだと考えております。富士山静岡空港も開港し私たち川根本町の環境にも大きな変化が起こっているところでありますので、時代の趨勢を見ながらこれからのまちづくりに取り組んでいかなければなりません。そのためには、皆様のような若者の柔軟な発想と力強い行動力がどうしても必要であります。

これからの新しい時代の担い手として、本日新成人となられた皆様方の熱気あふれる若さとパワーに大きな期待を寄せるものであります。皆様の中には、この川根本町にお住まいの方、そしてふるさとを離れてお勤めをされている方、学校で学ばれている方、いろいろいらっしゃると思います。どこにいらしても、この川根本町の動向に関心を持ち続けてほしいと思います。ふるさとに暮らす家族、友人、近所の人々、お世話になった先生方、みんなと一緒に暮らし、遊び、悩んだ日々を思い出してほしいと思います。また周りの茶畑や山々、その間を走るSLや井川線、町の真ん中を流れる大井川、そこで営まれた様々なふるさとの情景を頭に描いてほしいと思います。「ふるさと」には、いざというときに皆様を奮い立たせてくれる大きな力が潜んでいるのです。

今年は、ロンドンオリンピックの年、皆様の先輩の大村朱澄選手がカヌースプリント競技において世界の檜舞台に出場することになりました。皆様の力強いご声援をお願いするとともに、皆様も大村選手に負けないようそれぞれの分野で精一杯頑張っていただきたいと思います。
結びに、皆様方の若さと行動力に大きな期待を寄せながら、今日の輝かしい栄えある門出を衷心よりお祝い申し上げるとともに、今後のご活躍をお祈り申し上げ式辞といたします。

平成24年1月8日
川根本町長 佐藤 公敏






◆平成24年 新年のごあいさつ

新年明けましておめでとうございます。
皆様にはご家族お揃いで輝かしい新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。

昨年は、3月11日、東日本を襲った大地震による津波と、それに伴う福島第一原子力発電所の事故により大きな痛手を受けました。さらに7月には新潟・福島での豪雨災害、そして9月の台風と、大きな自然災害が発生いたしました。
川根本町においても、台風6号、12号、15号により、町内各所で道路決壊や土砂崩れ、倒木などの災害が発生いたしました。ことに台風12号では林道富沢線が決壊したことにより、ア平区の富沢地区が孤立状態となり、一部の皆様は避難地で、その他の皆様は自宅に残られ、ともに不便な生活を余儀なくされ、不安を抱えられたまま新年を迎えられました。 地区の皆様の不安を一日も早く取り除くことができるよう復旧に取り組んでいるところであり、迂回道路の新設にもできるだけ早く着手できるよう努めているところであります。

昨年は、素晴らしい話題もありました。その一つはカヌースプリント競技において活躍されていた大村朱澄選手が念願かなってロンドンオリンピックへの出場権を獲得したことです。大村選手は、幼いころから二人のお兄さんとともに、カヌーに取り組み中学生のころにはすでに日本を代表する選手として期待されておりましたが、着実に力をつけオリンピック出場を決めました。大村選手には、大勢の町民の皆様に後援会へのご参加をいただき大変なご厚志を賜りました。町民の皆様の熱い声援が大きな励みとなって、オリンピック出場につながったと考えております。ロンドンでの大村選手のご活躍と今後の成長を楽しみにしたいと思います。

また、第65回全国茶品評会では「普通煎茶10kgの部」において、1等1席、2席、3席を独占、1席の土屋鉄郎さんと2席の丹野浩之さんが農林水産大臣賞、3席の高田智祥さんが生産局長賞に輝き、川根本町は産地賞をいただくことができました。また、関東ブロックの共進会においても相藤直紀さんが農林水産大臣賞を受賞されるなど、お茶の川根本町を強くアピールいたしました。お茶の売り上げ不振に加えて原発事故による風評被害などお茶を取り巻く環境は非常に厳しい中ではありますが、このたびの出品者の皆様の頑張りは川根茶の将来に大きな期待をつなぐものと考えております。

現在、平成24年度当初予算の編成作業が進められておりますが、新年度における基本的な姿勢は前年度同様、「安全安心のまちづくり」「元気で活力に満ちたまちづくり」「住民の皆様が夢を持って明るく前向きに取り組めるまちづくり」を目ざした予算編成としたいと考えております。

「安全安心のまちづくり」は、東海地震の発生や豪雨による土砂崩れ、洪水など自然災害が心配される中で、町民の皆様の命と暮らし、そして財産を守るためのインフラ整備や防災対策、健康で明るく過ごしていただくための医療・福祉施策の充実などを図ってまいります。

「元気で活力に満ちたまちづくり」では、農林業と商工観光業などが相互に連携し合う中で付加価値の高い産業構造を目ざしていく必要があると考えます。そのためには森林や茶園の持つ多面的な機能に着目し、建材や茶葉を生産する場としての森林や茶園という本来の機能に加えて、トレイルラン、ハイキング、癒しの場などとしての空間の利活用と、林家や農家の暮らしを紹介し体験していただくなど、新たなツーリズムの展開を図ることによって、交流人口の増大、滞留時間の拡大を図っていきたいと考えます。
「地産地消」「農商工連携」「6次産業化」の具体化を目ざすとともに、静岡市、島田市、吉田町、牧之原市など大井川筋の広域連携(SLフェスタ、風景街道、お茶街道などの推進)を図っていくことが必要だと考えます。

「住民の皆様が夢を持って明るく取り組めるまちづくり」については、前述した「町の元気」「暮らしの安全・安心」とも関わりが深い課題でありますが、産業、文化、教育、医療、福祉、地域や企業、職場での活動など様々な分野で活躍中の皆様、そしてこれから新たな活躍の場をお求めの皆様、このような人たちのネットワークづくりとさらなる活躍の場づくりが大切だと考えております。

町が進めてきた「情報通信基盤整備事業」については、アンケートの結果、「必要ない」とのご意見が多く、見直しを図ることといたしました。この事業を巡って町民の皆様にご迷惑ご心配をおかけいたしました。心より深くお詫び申し上げます。

本年は、この反省に立って、川根本町の再生に向けて努力いたしたく存じますので、ご指導のほど何卒よろしくお願い申し上げます。

平成24年1月1日
川根本町長 佐藤 公敏


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